合唱コンクールで良い結果を出すには、クラスの実力に合った曲選びと計画的な練習が大切です。楽曲の難易度、パート編成、生徒の好み、練習期間、伴奏と指揮の負担を総合的に考慮することで、完成度の高い演奏が実現します。近年では定番の合唱曲に加え、親しみやすいJ-POPも学生に人気です。
当記事では、合唱コンクールの曲選びの5つのポイントを解説した上で、定番の人気曲10選とJ-POP10選、また合唱コンクールの歌唱の練習方法を解説します。
1. 合唱コンクールの曲の選び方
合唱コンクールの曲選びは、練習の進み方と本番の仕上がりを大きく左右します。難しい曲ほど良い結果になるとは限りません。学年や編成に合う条件を先に整理すると迷いが減ります。ここでは、合唱コンクールの曲の選び方を解説します。
1-1. 楽曲の難易度
楽曲の難易度は、音域の広さだけでなく「高音が続く時間」「跳躍の多さ」「リズムの細かさ」「転調の有無」まで見て判断しましょう。最高音が一度出るだけの曲と、高音域が長く続く曲では負担が違います。ハモリが密な曲や、同時に複数の旋律が動く曲は音取りに時間がかかります。
また、早口の歌詞、子音が多い言葉、長いフレーズも精度を下げやすい要素です。声区の切り替えが多い曲は裏声が混ざりやすいので、息継ぎ位置も含めて確認します。候補曲はサビだけでも試し歌いし、音程と息の持ち、言葉のそろい方を見て選びましょう。
1-2. パート編成
パート編成は、混声・女声・男声の区分だけでなく、各パートの人数差を前提に考えます。男子が少ないクラスは、男声が無理をしない音域で支えられる曲や、男声がユニゾンで歌って厚みを出せる曲が向きます。アルトが高く張り付きやすい曲、バスが低音で動き続ける曲は崩れやすい傾向があるため注意が必要です。
途中で分かれるディヴィジ、頻繁なパート移動、音域の入れ替わりが多い曲は合わせづらくなります。人数の偏りが大きいと旋律が埋もれるため、試し歌いで音量バランスも見ましょう。編成と難易度の相性を見て、勝負どころをつくれる曲に絞ります。
1-3. 生徒の好み
生徒の好みは練習の熱量に直結しますが、好みだけで決めると途中で壁に当たりやすいです。まず教師側で難易度と編成の条件を満たす候補を3~5曲に絞り、試聴と試し歌いをします。その上で投票すると納得感が高まります。
クラスが明るいか落ち着いているかも踏まえ、歌詞のテーマが自然に言葉になる曲を選びます。意見が割れたときは、歌いやすさと仕上がりのイメージを比べて判断します。選んだ理由を共有し、パート練習の目標まで示すと、途中の失速や反発を減らせます。
1-4. 練習期間と仕上げやすさ
練習期間は仕上がりに直結します。音取り、縦合わせ、表現づくりの順で必要日数を見積もり、行事やテストで練習が止まる週も織り込みます。録音して聴き直す時間が取れるかも重要です。前奏が長い曲、テンポ変化が多い曲、転調が多い曲は仕上げ工程が重くなります。
また、サビで高音が続く曲は体力も要るため、通し練習の回数も増えます。最後の2週間でテンポと強弱を固定できる曲だと安定します。時間が短い場合は、ユニゾンが多くハモりが整理された曲を選ぶと完成に届きやすいです。
1-5. 伴奏と指揮の負担感
合唱コンクールの楽曲を選ぶ際は、伴奏者と指揮者の負担も考慮することが重要です。伴奏の難易度が高すぎると本番でミスが起きやすく、合唱全体の完成度に影響します。ピアノパートの音域、跳躍の多さ、テンポの速さなどを確認し、伴奏者が無理なく弾けるレベルか見極めましょう。
指揮についても、拍子の変化が頻繁な曲や、複雑なリズムパターンが続く曲は経験が必要です。指揮者が曲の構造を理解し、的確に合唱をリードできる楽曲を選ぶことで、練習効率が上がり本番の安定感も高まります。華やかな曲に惹かれがちですが、自分たちの実力に合った楽曲を選ぶことが大切です。
2. 合唱コンクールの人気曲
定番曲は、歌いやすさと伝わりやすさがそろい、学年を問わず仕上げやすい点が魅力です。初めての合唱コンクールでも選びやすく、クラスの一体感もつくりやすくなります。ここでは、合唱コンクールでよく選ばれる人気曲を紹介します。
2-1. 旅立ちの日に(小嶋登 作詞・坂本浩美 作曲)
卒業シーズンの定番として広く歌われる合唱曲で、1991年に荒れていた埼玉県秩父市立影森中学校の矯正を目的に当時の校長と音楽教諭によって生まれた曲として知られます。旋律が覚えやすく、言葉も聞き取りやすいので、合唱に慣れていない学年でも形にしやすいです。ユニゾンからハモリへ移る場面で音程をそろえる練習ができ、伴奏も歌を支える役割になりやすいので本番で安定しやすいです。息をそろえてまっすぐ響かせると、曲の良さが出ます。
2-2. Let’s Search for Tomorrow(堀徹 作詞・大澤徹訓 作曲)
明日に向かって進む気持ちを歌う、合唱コンクールでよく歌われる教材曲です。1989年の作品で、混声三部合唱として作られました。さわやかなテンポ感とサビの英語フレーズが印象に残ります。前向きな歌詞のため、クラス全体の声を明るくまとめやすい点が人気の理由です。リズムをそろえるほど勢いが出るので、短期間でも伸びを感じやすいです。最後の繰り返しは回数を調整できるとされ、持ち時間に合わせて構成をつくりやすい点も魅力です。
2-3. 大切なもの(山崎朋子 作詞・作曲)
「友情」や「支え合い」の大切さを歌う合唱曲で、卒業式や合唱コンクールで歌われることが多い作品です。山崎朋子さんが作詞・作曲し、2006年に教育芸術社から出版されています。混声三部合唱や同声二部合唱の版があり、クラスの編成に合わせて選びやすい点も強みです。テンポは落ち着いていて、言葉が前に出やすいので、発音をそろえる練習が成果につながります。派手さよりも歌詞の温かさで届ける曲なので、意味を共有して歌うと一気にまとまります。
2-4. 翼をください(山上路夫 作詞・村井邦彦 作曲編曲)
もともとは1971年にフォークグループ「赤い鳥」が発表した楽曲で、合唱用に編曲されて学校でも広く歌われる定番になりました。作詞は山上路夫さん、作曲は村井邦彦さんです。「翼がほしい」というまっすぐな言葉が、自由や未来への憧れとして伝わりやすく、学年を問わず選ばれます。聴いたことがある人が多いので、練習のスタートが早い点も利点です。旋律が覚えやすく、歌い出しで音程をそろえれば全体が安定しやすい点も強みです。
2-5. COSMOS(ミマス 作詞作曲・富澤裕 編曲)
星や宇宙を題材にした楽曲で、作詞・作曲はミマスさんです。音楽ユニット「アクアマリン」の曲として知られ、2000年に富澤裕さんが混声三部合唱曲として編曲したことで学校でも広まりました。静かな始まりから大きく広がる展開があり、強弱を付けると聴き映えがします。歌詞が情景を描くため、言葉をそろえて丁寧に歌うほど魅力が出ます。感動系の曲を選びたいクラスに向きますが、盛り上がる場面で声を張りすぎず、響きをそろえる意識が大切です。
2-6. 怪獣のバラード(岡田冨美子 作詞・東海林修 作曲)
岡田冨美子さん作詞、東海林修さん作曲で、1972年にNHKの番組「ステージ101」の曲として発表された作品です。合唱版も広く歌われ、物語のような歌詞で場面が想像しやすくなります。明るい勢いのある部分と、気持ちを込めて歌う部分が分かれているため、強弱の付け方を学びやすいです。テンポが速くなる場面もあるので、言葉をそろえてはっきり歌うと締まります。歌う側も聴く側も楽しくなりやすく、クラスの一体感をつくりたいときに選ばれます。
2-7. HEIWAの鐘(仲里幸広 作詞作曲・白石哲也 編曲)
仲里幸広さんが作詞・作曲し、白石哲也さんが合唱用に編曲した曲です。歌詞は、争いを繰り返さないという思いと、手を取り合う大切さをまっすぐに伝えます。サビは全員の声が重なるほど力が出るため、声量だけで押さず、言葉をそろえて歌うと説得力が増します。「ラララ」で響きをそろえる場面もあり、クラスで声を1つにする練習にも向きます。一息で歌う長いフレーズもあるので、息をそろえる練習にも役立つでしょう。
2-8. 時の旅人(深田じゅんこ 作詞・橋本祥路 作曲)
1990年に発表された混声三部合唱曲です。風に乗って思い出に会いに行くような歌詞が特徴で、やさしく語りかける歌い方が合います。曲の途中で歌うパートの中心が入れ替わるため、どのパートも主役になれます。静かな場面は声をそろえるほど透明感が出て、サビでは大きく広がります。旋律がきれいでハモりも映えるので、音程と声の重なりを丁寧に整えたいクラスが選ぶことが多いです。練習の成果が響きで分かりやすいので、達成感も得やすいでしょう。
2-9. 大地讃頌(大木惇夫 作詞・佐藤眞 作曲)
大木惇夫さんの作詩、佐藤眞さんの作曲で、1962年につくられたカンタータ「土の歌」の終曲です。大地をたたえる言葉と、広がる旋律が重なり、歌う人数が多いほど迫力が出ます。特に低音が土台になるため、男声やアルトが安定すると全体が締まります。山場では響きが一気に大きくなるので、強く歌うより音をそろえる意識が重要になります。学校で歌い継がれてきた定番曲で、重厚な合唱に挑戦したい場面で選ばれます。全員で息を合わせると壮大さが際立ちます。
2-10. カリブ夢の旅(平野祐香里 作詞・橋本祥路 作曲)
平野祐香里さん作詞、橋本祥路さん作曲の合唱曲で、1989年に発表されたとされています。歌詞は、夢を探して海へ向かう冒険の気持ちを描き、情景が浮かびやすいです。テンポが前に進むため、リズムをそろえるほど軽やかに聴こえます。サビに向かって気分が上がりやすく、歌い手も乗りやすい点が人気です。明るさと勢いで押すだけでなく、言葉をはっきり届けると完成度が上がります。聴いて楽しい舞台をつくりたいクラスに向きます。
3. 合唱コンクールで歌われるJ-POP
合唱コンクールでは、親しみやすく感情を込めやすいJ-POPも人気です。青春や仲間との絆をテーマにした楽曲は、学生の共感を呼び、練習のモチベーションも高まります。ここでは、合唱コンクールで歌われる代表的なJ-POP楽曲を紹介します。
3-1. 群青(YOASOBI)
青春と別れをテーマにした楽曲です。学生時代の仲間との思い出や、卒業後それぞれの道へ進む決意を描いた歌詞は、多くの学生の心に響きます。メロディは切なさと力強さを併せ持ち、サビでの盛り上がりが合唱に適しています。原曲はポップな曲調ですが、合唱版では四部合唱にアレンジされ、ハーモニーの美しさを表現できます。歌うポイントは、サビでの感情の高まりを全員で共有し、フレーズごとの強弱をつけて物語性を演出することです。テンポの変化にも注意し、伴奏と息を合わせて歌いましょう。
3-2. 正解(RADWIMPS)
答えのない人生を力強く肯定する楽曲です。「正解なんてないから自分らしく進もう」というメッセージが込められ、進路選択や将来への不安を抱える学生の背中を押します。曲調はミディアムテンポで、サビでの盛り上がりと静かなAメロの対比が印象的です。歌うときは、Aメロの静けさからサビへの爆発的なエネルギーの変化を表現しましょう。言葉一つひとつを大切に発音し、メッセージを聴衆に届ける意識を持つことが重要です。
3-3. 宿命(Official髭男dism)
困難に立ち向かう決意と仲間との絆を描いた楽曲です。スポーツの応援歌として知られ、「負けたくない」「諦めない」という強い意志が歌詞に込められています。アップテンポでリズミカルな曲調は、エネルギッシュな合唱に適しています。歌うポイントは、テンポキープを徹底し、全員でリズムを正確に刻むことです。サビでの掛け合いやユニゾンでは、声を揃えて一体感を表現しましょう。指揮者のテンポ設定と伴奏者のリズム感が大切です。
3-4. 春愁(Mrs. GREEN APPLE)
春の切なさと新しい季節への期待を描いた楽曲です。別れと出会いが交差する春の感情を繊細に表現した歌詞は、卒業や進級を控えた学生の共感を呼びます。曲調は静かに始まり、徐々に感情が高まる構成で、合唱に適した抑揚があります。歌うときは、静かな部分での息の支えと、サビでの感情の解放をコントロールしましょう。言葉のニュアンスを大切にし、フレーズの最後まで丁寧に歌い切ることで、春の情景を聴衆に届けられます。
3-5. 僕のこと(Mrs. GREEN APPLE)
自己肯定と他者への思いやりを描いた楽曲です。「自分らしくいることの大切さ」と「誰かを想う優しさ」がテーマで、学生生活での友情や葛藤を重ね合わせやすい内容です。曲調は穏やかで温かく、サビでのメロディの広がりが合唱の表現力を引き出します。歌うポイントは、柔らかい発声を心がけ、フレーズごとのブレスを揃えることです。言葉を丁寧に発音し、聴衆に温かい気持ちを届ける意識を持つことが大切です。
3-6. 変わらないもの(奥華子)
時が経っても変わらない大切な思いを描いた楽曲です。映画「時をかける少女」の主題歌として知られ、「どんなに時間が流れても、あなたを想う気持ちは変わらない」という普遍的なメッセージが込められています。曲調は穏やかで優しく、メロディラインが美しく、合唱に適した抑揚があります。柔らかい発声を保ちながら、フレーズごとの感情の変化を丁寧に表現するように歌いましょう。サビでの盛り上がりを自然につくり、思いを込めて歌うことで、聴衆の心に届く演奏になります。
3-7. 虹(森山直太朗)
人生の喜びや悲しみを虹に例えた感動的な楽曲です。卒業や別れの場面で歌われることが多く、「雨が降った後に虹が出るように、悲しみの先に希望がある」というメッセージが込められています。曲調はゆったりとしたバラードで、サビでの力強い盛り上がりが印象的です。歌うときは静かなAメロから徐々に感情を高め、サビでの解放感を全員で共有しましょう。ブレスのタイミングを揃え、フレーズの最後まで丁寧に歌い切ることで、感動的な演奏が実現します。
3-8. 証(flumpool)
大切な人との絆と自分の存在意義を問う楽曲です。「生きた証を残したい」「あなたと出会えた意味を知りたい」という深いメッセージが込められ、青春の葛藤や成長を描いています。曲調はミディアムテンポのバラードで、サビでの感情の高まりが合唱に適しています。Aメロの静けさからサビへの感情の爆発を明確に表現するのが歌うときのポイントです。言葉の意味を深く理解し、フレーズごとの強弱をつけることで、聴衆に強い印象を与えられます。
3-9. 奏(スキマスイッチ)
大切な人への感謝と別れをテーマにした楽曲です。「君に出会えてよかった」「いつか またどこかで」という歌詞は、卒業や別れの場面で多くの人の心に響きます。曲調は優しく温かく、サビでのメロディの広がりが感動を呼び起こします。歌うときは柔らかい発声を心がけ、フレーズごとのブレスを揃えましょう。サビでの盛り上がりを自然につくり、言葉を丁寧に発音することで、感謝の気持ちを聴衆に届けられます。
3-10. YELL(いきものがかり)
旅立ちと応援をテーマにした楽曲です。NHK全国学校音楽コンクール中学校の部の課題曲として制作され、「新しい道へ進む人への応援歌」として多くの学校で歌われています。歌詞には「離れていても心は一緒」という絆のメッセージが込められ、卒業式でも定番の一曲です。曲調は力強く前向きで、サビでの盛り上がりが感動を呼びます。歌うときのポイントは、前向きなエネルギーを全員で共有し、サビでの一体感を大切にすることです。言葉をはっきり発音し、フレーズの最後まで丁寧に歌い切ることで、応援の気持ちが聴衆に伝わります。
4. 合唱コンクールの歌唱の練習方法
合唱コンクールで良い結果を出すには、計画的で効率的な練習が大切です。限られた時間の中で完成度を高めるには、基礎固めから表現力の向上まで段階的に取り組む必要があります。ここでは、合唱コンクールに向けた効果的な練習方法を5つ紹介します。
4-1. 練習計画と役割分担を決める
合唱練習を始める前に、まず練習計画と役割分担を明確に決めることが重要です。当日どのような練習をするのか決まっていないと、何をすればいいか迷って時間が無駄になってしまいます。本番までのスケジュールを逆算し、「音取り期間」「ハーモニー練習期間」「表現練習期間」「仕上げ期間」と段階を分けて計画を立てましょう。
また、指揮者、伴奏者、パートリーダー、練習記録係など、役割を分担することで練習がスムーズに進みます。パートリーダーは自分のパートの音程チェックや声量調整を担当し、練習記録係は課題点や次回の目標を記録します。全員が役割を持つことで責任感が生まれ、効率的な練習が実現します。
4-2. 音程と声量を優先して練習する
合唱練習の初期段階では、音程と声量を優先して練習することが基本です。音程が不安定だとハーモニーが崩れ、声量のバランスが悪いと特定のパートが聞こえなくなってしまいます。まずは各パートごとに音取りを行い、正確な音程を全員が覚えるまで繰り返しましょう。ピアノやキーボードで音を確認しながら、ゆっくりしたテンポで練習します。
音程が安定したら、次は声量のバランス調整です。全パートで合わせて歌い、録音して聞き返すと、どのパートが弱い、または強すぎるかが分かります。主旋律を歌うパートは明確に聞こえる声量、ハーモニーパートは主旋律を支える適度な声量を意識しましょう。この段階をしっかり固めることで、後の表現練習がスムーズに進みます。
4-3. 姿勢を正して発声する
美しい合唱をつくるには、正しい姿勢での発声も必要です。姿勢が悪いと呼吸が浅くなり、声量が出ず、音程も不安定になります。立って歌う場合は、足を肩幅に開き、背筋を伸ばし、肩の力を抜いてリラックスします。顎を引きすぎず、視線は斜め前方を見るようにしましょう。
発声では、腹式呼吸を意識して息を深く吸い、お腹から声を出すイメージを持ちます。喉だけで歌うと声が疲れやすく、音程も不安定になるため注意が必要です。練習の最初に発声練習を取り入れ、「あー」「まー」などの声出しで体を温めることも効果的です。姿勢と発声の基本を全員が守ることで、合唱全体の響きが格段に向上します。
4-4. 歌声に強弱をつける
合唱に表情をつけるには、歌声に強弱をつけることが重要です。すべて同じ声量で歌うと平坦な印象になり、聴衆の心に響きません。楽譜に記載されている「p(ピアノ=弱く)」「f(フォルテ=強く)」「cresc.(クレッシェンド=だんだん強く)」などの記号を確認し、曲の盛り上がりや静けさを表現しましょう。
強弱をつける際は、クラス全員で同じタイミングで変化させることが大切です。指揮者の指示をよく見て、一体感を保ちながら表現します。サビでは感情を込めて力強く、Aメロでは優しく抑えめに歌うなど、曲の構成に合わせた強弱の変化が、合唱に深みと感動を生み出します。録音して確認し、調整を重ねることが効果的です。
4-5. 審査員が心動かされるポイントをつくる
合唱コンクールで高評価を得るために、審査員が心動かされるポイントをつくりましょう。技術的な完成度だけでなく、感情表現や一体感が審査の対象になります。曲の中で最も盛り上がる「クライマックス」を明確にし、そこに向けて全員で感情を高めていく構成を意識しましょう。
また、歌詞の意味を深く理解し、言葉に感情を込めて歌うことで、聴衆の心に響く演奏になります。表情や視線も大切で、笑顔や真剣な眼差しが演奏に説得力を与えます。練習の最後には本番を想定した通し練習を行い、入場から退場までの流れを確認することで、本番での完成度が高まります。全員が1つになって歌う姿勢が、最も強い印象を残します。
まとめ
合唱コンクールの曲選びは、難易度、パート編成、生徒の好み、練習期間、伴奏と指揮の負担を考慮することが重要です。人気曲には「旅立ちの日に」や「COSMOS」など定番の合唱曲があり、J-POPでは「群青」「YELL」「宿命」などが選ばれます。
効果的な練習には、計画と役割分担を明確にし、音程と声量を優先して基礎を固め、正しい姿勢での発声を徹底することが必要です。さらに、歌声に強弱をつけて表現力を高め、クライマックスを明確にして審査員が心動かされるポイントをつくることで、完成度の高い合唱が実現します。
※当記事は2025年12月時点の情報をもとに作成しています





