『鬼滅の刃』において、「日の呼吸」はすべての呼吸の原点に位置づけられる、特別な剣技です。戦国時代の剣士・継国縁壱が生み出したこの呼吸は、鬼舞辻無惨に唯一、致命的なダメージを与えた力として描かれ、物語全体の核心を成しています。その剣技は後世に完全な形では伝わらなかったものの、竈門家に舞として受け継がれた「ヒノカミ神楽」として命脈を保ち、主人公・竈門炭治郎の成長とともに再び世に現れました。
当記事では、日の呼吸がどのような背景で生まれ、どのような意味を持つのかを整理した上で、作中に登場する13の型について解説します。
1. 鬼滅の刃に登場する「日の呼吸」とは?
「日の呼吸」は、鬼滅の刃においてすべての呼吸の原点とされる「始まりの呼吸」です。戦国時代の剣士である継国縁壱が編み出し、鬼の始祖・鬼舞辻無惨を死の間際まで追い詰めた唯一の剣技として描かれます。縁壱は仲間に全集中の呼吸を伝えましたが、日の呼吸を完全に扱える者は現れず、その過程で水・炎・雷・風・岩といった基本の呼吸が派生しました。このため、日の呼吸は「始まりの呼吸」と位置づけられています。
縁壱の死後、無惨の粛清により剣技は途絶えたと思われましたが、竈門家に舞として受け継がれた「ヒノカミ神楽」として存続します。主人公の竈門炭治郎は、父から継承したこの舞を剣技に応用し、窮地を切り拓いていきます。
2. 【日の呼吸】13の型一覧:名前・シーンを紹介
【計算】『鬼滅の刃 無限城』炭治郎の落下速度は“F1レース並み“https://t.co/qq0up9fczL
— ライブドアニュース (@livedoornews) October 2, 2025
無限城に引きずり込まれるシーンで、炭治郎が約5秒間落ちているとすると、落下速度は49m/sと推定できるという。これは時速にすると概算で180km/hとなり、高速道路を走る車の2倍近い速さだという。 pic.twitter.com/8aPd9mZ3Al
日の呼吸には、型が全部で13種類存在します。主人公・竈門炭治郎は、竈門家に伝わるヒノカミ神楽としてこの型を受け継ぎ、強敵との戦いの中で徐々に会得していきました。ここでは、各型の名称、初登場シーン、技の特徴を中心に、日の呼吸13の型を順に振り返ります。
2-1. 壱ノ型 円舞
円舞は、日の呼吸を象徴する最初の型です。漫画5巻40話、那田蜘蛛山での下弦の伍・累との戦いで初めて使用されました。この時点では「ヒノカミ神楽・円舞」と呼ばれており、炭治郎が極限状態で思い出した父の舞を剣技として放った場面が強く印象に残ります。
上段から振り下ろす斬撃で、炎の円を描くような太刀筋が特徴です。舞うように滑らかな動きで放たれることから「円舞」と名付けられたと考えられます。また、円舞は後に十二の型を円環としてつなげる起点にもなり、日の呼吸全体の基礎を成す重要な型です。
2-2. 弐ノ型 碧羅の天
碧羅の天は、無限列車編で下弦の壱・魘夢の頸を断つために使われた型です。漫画7巻61話で登場し、体を回転させながら円を描くように斬撃を放ちます。列車と融合した魘夢の硬い頸を、車体ごと断ち切るほどの威力を見せました。
「碧羅」は澄み渡る青空を意味する言葉で、円を描きながら斬る姿が空に輝く太陽を連想させます。日の呼吸らしく、広い空間と円運動を意識した技であり、後の戦いでも無惨に対抗するための重要な一撃として使われています。
2-3. 参ノ型 烈日紅鏡
烈日紅鏡は、遊郭編で上弦の陸・堕姫と対峙した際に使用された型です。左右に連続して横斬りを放ち、太陽が二つ輝くかのような斬撃を生み出します。漫画9巻77話が初出で、帯による攻撃を切り裂くために用いられました。
広範囲を同時に攻撃できる点が特徴で、攻撃と防御の両面に応用できる型です。「烈日」は激しく照りつける太陽、「紅鏡」は太陽そのものを指す言葉であり、日の呼吸らしい力強さを象徴しています。
2-4. 肆ノ型 灼骨炎陽
灼骨炎陽は、堕姫の血鬼術「八重帯切り」に対抗するために放たれた型です。体を大きく回転させながら前方を斬り裂き、斬られた部分が灼けるような痛みを与える描写が印象的でした。漫画10巻81話で登場します。
この型の特徴は、鬼の再生を遅らせる効果を持つ点です。単なる斬撃ではなく、赫刀の性質を強く引き出した技と言え、「骨を灼くほどの炎の太陽」という名称通り、攻撃力と持続的なダメージを兼ね備えた型です。
2-5. 伍ノ型 陽華突
陽華突は、日の呼吸唯一の突き技です。刀鍛冶の里編で、上弦の肆・半天狗に対して使用されました。漫画12巻106話で初登場し、素早い踏み込みから直線的に突きを繰り出します。
突き技であるため初動が速く、逃げる敵や狭い空間で特に有効です。最終決戦では、無惨を太陽の下に縫い止める決定的な一撃にもつながりました。「陽華」は太陽の華やかな光を意味し、日の呼吸の終着点とも言える重要な型です。
2-6. 陸ノ型 日暈の龍・頭舞い
日暈の龍・頭舞いは、刀鍛冶の里編で半天狗の分身を同時に斬り伏せた型です。漫画13巻113話で使用され、龍がうねるように前進しながら広範囲を斬り裂きます。
複数の敵を一気に攻撃できる点が特徴で、再生能力を持つ鬼に対して非常に有効でした。「日暈」は太陽の周囲に現れる光の輪を指し、巨大な龍が空を覆うような迫力ある剣技として描かれています。
2-7. 漆ノ型 斜陽転身
斜陽転身は、上弦の参・猗窩座との戦いで放たれた型です。漫画18巻152話にて、炭治郎が「透き通る世界」に入った状態で使用し、ついに猗窩座の頸を斬ることに成功しました。
空中で体を反転させながら斬る技で、予測しづらい動きが最大の特徴です。「斜陽」は沈みゆく太陽を意味し、戦いの終局を象徴するような演出がなされています。
2-8. 捌ノ型 飛輪陽炎
飛輪陽炎は、猗窩座戦で初めて使用された型です。刀身が陽炎のように揺らめき、間合いを誤認させる効果があります。漫画17巻149話で登場しました。
相手に刀が伸びたかのような錯覚を与え、読み合いに長けた猗窩座に一撃を入れた点が印象的です。「飛輪」は太陽の異名であり、視覚を惑わす日の呼吸らしい技巧的な型と言えます。
2-9. 玖ノ型 輝輝恩光
輝輝恩光は、無惨戦で仲間を守るために使われた型です。漫画22巻191話で登場し、回転しながら進むことで攻撃と防御を同時に行います。
「恩光」は万物を育む太陽の光を意味し、その名の通り仲間を救う場面で活躍しました。攻防一体の剣技として、最終決戦における重要な役割を果たしています。
2-10. 拾ノ型 火車
火車は、前方に回転しながら斬りつける型です。猗窩座戦や無限城での戦いで使用され、漫画17巻147話が初出です。
跳躍と回転を組み合わせた動きで、敵の背後を取ることができます。水の呼吸の「水車」と似た動作を持ちつつ、日の呼吸らしい攻撃的な性質を備えた型です。
2-11. 拾壱ノ型 幻日虹
幻日虹は、回避に特化した型です。漫画9巻77話の堕姫戦で初登場し、高速回転によって残像を生み出します。
視覚が優れた相手ほど惑わされやすいと説明されており、上弦の鬼との戦いで何度も炭治郎を救いました。攻撃一辺倒ではない、日の呼吸の奥深さを示す型です。
2-12. 拾弐ノ型 炎舞
炎舞は、円舞に続く二連撃の型です。踏み込みから振り下ろし、切り上げを連続で放ちます。漫画9巻77話の堕姫戦で使用されました。
円舞と同じ読みを持つ点が特徴で、十二の型を円環としてつなぐ終点に位置づけられています。日の呼吸とヒノカミ神楽を象徴する、舞の締めくくりとなる型です。
2-13. 拾参ノ型(名称不明)
拾参ノ型は、作中で正式な名称が明かされていない幻の型です。十二の型を休みなくつなげ、円環を成すことで完成するとされています。漫画192話以降で全貌が描かれました。
この型の目的は、鬼舞辻無惨を夜明けまで逃がさず、太陽の下で斬り続けることでした。炭治郎は仲間の助けを得てこの境地に近づき、ついに無惨討伐を成し遂げます。日の呼吸の集大成と言える技です。
まとめ
日の呼吸は、『鬼滅の刃』の世界観と物語構造を支える根幹とも言える存在です。継国縁壱が極めた剣技は、すべての呼吸の原点でありながら、誰も完全には継承できなかったがゆえに、多様な呼吸が生まれるきっかけとなりました。
その力はヒノカミ神楽として竈門家に残され、炭治郎が戦いの中で13の型を1つずつつなげていくことで、本来の姿へと近づいていきます。円舞から始まり、攻防・回避・連撃を経て完成する拾参ノ型は、単なる必殺技ではなく、夜明けまで戦い抜くための思想そのものを体現しています。
日の呼吸を知ることは、炭治郎の戦いの意味や物語の結末を、より深く理解する手がかりとなるでしょう。
※当記事は2025年12月時点の情報をもとに作成しています








