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ヒロアカの泣ける・頑張れる名言|ヒーロー・ヴィランの言葉10選

ヒロアカの泣ける・頑張れる名言|ヒーロー・ヴィランの言葉10選

僕のヒーローアカデミアは、2024年8月5日まで週刊少年ジャンプで連載していた、堀越耕平さんによる漫画です。2014年の連載開始から約10年にわたり描かれてきた本作は、「最高のヒーローになるまでの物語」として、国内外の読者に強い印象を残しています。2025年10月には、TVアニメ版がファイナルシーズンとして放映予定です。

作品の舞台となるのは、人口の約8割が特殊能力「個性」を持つ世界です。無個性で生まれた少年・緑谷出久(デク)が、憧れのヒーローに近づこうと努力を重ねる姿は、読者に強い共感と勇気を与えています。さらに、本作では「ヒーローとは何か」や「社会のあり方」にも焦点が当てられており、少年漫画の枠を超えた社会性がある点も魅力です。

この記事では、ヒロアカを象徴する名言をヒーローとヴィランの両方から選び出し、背景やキャラクターの思いとともに紹介します。

1. 泣ける・頑張れるヒロアカのヒーローたちの名言7選

「僕のヒーローアカデミア」には、登場人物たちの覚悟や信念、仲間への思いが詰まった名言が数多く登場します。スーパーヒーローになろうとする雄英高校の生徒たちや、プロヒーローたちが逆境に立ち向かう姿や、誰かを守るために戦う姿に、多くの読者や視聴者が胸を打たれてきました。ここでは、ヒーローたちが発した心に残る名言を、作中のシーンやセリフの背景とともに紹介します。

1-1. 「限界だーって感じたら、思い出せ。何のために拳を握るのか。原点(オリジン)ってやつさ」(志村菜奈)

登場巻 11巻
誰が誰に言ったか 志村菜奈(回想)→オールマイト
状況 オール・フォー・ワンとの決戦で限界に追い込まれた場面

宿敵オール・フォー・ワンとの死闘の中で、力尽きかけたオールマイトの脳裏によぎったのは、師匠・志村菜奈の言葉でした。この言葉は、何度も限界を越えてきたオールマイトの支えとなってきた「原点」を思い出させるものです。

誰かを守りたいという初心を思い出すことで、人はもう一歩踏み出せ、目の前の壁が高くても、夢に向かって進みたいと思ったあの瞬間を忘れなければ、力は湧いてきます。原点に立ち返ることの強さと尊さを教えてくれる名言です。

1-2. 「余計なお世話っていうのはヒーローの本質なんだって」(デク)

登場巻 6巻
誰が誰に言ったか 緑谷出久→飯田天哉
状況 ステインとの戦闘で飯田が暴走していた場面

兄を傷つけられた怒りと悲しみに突き動かされ、復讐のために暴走する飯田を助けに来たデクが放ったのがこの言葉でした。このセリフは、かつてデク自身がオールマイトからかけられたものであり、「ヒーローとは何か」を体現する一言です。

誰かが困っていたら、たとえそれが自分にとって不利益でも手を差し伸べ、「余計なお世話」であっても、見すごせない気持ちがヒーローの本質であると教えてくれます。利他の心こそがヒーローの根源にあることを示す、感動的なセリフです。

1-3. 「ヒーローは!! 命を賭してキレイ事実践するお仕事だ!」(デク)

登場巻 9巻
誰が誰に言ったか 緑谷出久→マスキュラー
状況 林間合宿中、洸汰を守るための戦闘シーン

強敵マスキュラーと対峙し、圧倒的な力の差に絶望しながらも、それでも守りたいものがあるとデクは叫びます。洸汰の両親を侮辱するマスキュラーに怒り、ヒーローとは「できるできない」ではなく、「やるかどうか」だと強く訴えました。

「キレイ事」と揶揄されるかもしれない理想を、命を懸けてでも実行することこそヒーローの仕事だと、デクは体現しています。理想を貫くことの難しさと尊さを力強く伝える、真のヒーローらしい名言です。

1-4. 「いつまでも見下したままじゃ自分の弱さに気付けねぇぞ」(爆豪勝己)

登場巻 18巻
誰が誰に言ったか 爆豪勝己→仮免講習中の子どもたち
状況 問題児の小学生たちに向き合う仮免再試験中

爆豪が、過去の自分と似た態度を取る小学生に対して放った一言です。かつては周囲を見下していた爆豪ですが、緑谷との関係や多くの経験を経て、自身の未熟さを受け止めるようになります。

この言葉には、「他人を見下すことで自分を守ってきた」過去の自分への戒めと成長の証が込められています。強さとは、他人を見下すことではなく、自分を見つめなおすことなのだと教えてくれる名言です。

1-5. 「だからって何もしやんのはちゃうやろ!!? 未来なんて何かせなかわらんやろ!」(お茶子)

登場巻 17巻
誰が誰に言ったか 麗日お茶子→サー・ナイトアイ
状況 オーバーホールとの戦闘中、デクの死が予知された場面

予知の個性を持つナイトアイは、デクが死ぬ未来を見たと語ります。その言葉に動揺しながらも、お茶子は決して諦めず、本気で「未来を変える」ため行動するよう叫び、ナイトアイを動かしました。

この言葉は、運命や予知に抗う人間の力と、諦めない勇気の象徴です。たとえ予知があっても、未来は確定していないからこそ、信じて動き続けることで変えられるという、お茶子のひたむきな強さが、多くの読者に希望を与えました。

1-6. 「ああ…! 多いよ…! ヒーローは…守るものが多いんだよオール・フォー・ワン!! だから負けないんだよ」(オールマイト)

登場巻 11巻
誰が誰に言ったか オールマイト→オール・フォー・ワン
状況 オール・フォー・ワンとの戦闘中

力を使い果たしかけていたオールマイトが、それでも立ち上がり、敵に向かって叫んだセリフです。守るものが多いからこそ、限界を超えることができ、守る覚悟が最強の力になることを証明した名言です。

ヒーローという存在の本質と、オールマイトが背負ってきたものすべてが凝縮されています。

1-7. 「元気とユーモアのない社会に明るい未来はやって来ない」(サー・ナイトアイ)

登場巻 18巻
誰が誰に言ったか サー・ナイトアイ→通形ミリオ
状況 死を目前にした最後の言葉

厳格で冷静な印象の強かったナイトアイが、最後にミリオに伝えたのがこの言葉です。悲しみの中にあっても笑顔を忘れないこと、元気でいようとすることが社会を良くするという信念を、命を懸けて伝えました。

ナイトアイが信じた「希望をつなぐ力」を表すもので、彼の生き様と信念が詰まった、優しくも力強いラストメッセージです。

2. 魅力的なヴィランの名言3選

『僕のヒーローアカデミア』に登場するヴィランたちは、単なる敵役ではありません。各キャラクターにはこれまでの人生に基づいたしっかりとした背景と信念があり、ときには読者の心を揺さぶるような名言を残しています。

ここでは、ヴィランたちの印象的なセリフを3つ厳選し、どのような状況で語られたのかを解説します。

2-1. 「計画のない目標は妄想と言う」(オーバーホール)

登場巻 14巻
誰が誰に言ったか オーバーホール→死柄木弔
状況 ヴィラン連合のアジトを訪れた場面での対話

ヴィラン組織である死穢八斎會の若頭、オーバーホールが、トゥワイスの案内でヴィラン連合のもとを訪れたときのセリフです。死柄木が語る「理想」や「支配者になる」という言葉に対し、オーバーホールはその場で冷静かつ鋭く切り返しました。

理想だけでは現実は動かせず、どのような目標でも具体的な計画がなければ、それはただの妄想にすぎないという現実主義的なメッセージが込められています。

2-2. 「「結果」だと!?これは”過程”だ!」(ステイン)

登場巻 33巻
誰が誰に言ったか ステイン→オールマイト
状況 オールマイトの銅像の前での邂逅の場面

ヒーロー殺しとして恐れられたステインは、かつてオールマイトに強く憧れていた人物です。地域住民たちの反発や、社会の荒廃を目の当たりにして、自分のヒーロー活動に疑問を持ち、自嘲するような独り言をつぶやいていたオールマイトに対し、ステインは刀を突きつけて一喝します。

「オールマイトが体現した信念はまだ生きている。今は過程の途中なのだ」と強く主張するステインの姿は、単なる悪役ではなく、ヒーローという存在の本質を誰よりも考え抜いた人物であることを示しています。ヴィランでありながら、読者の心に深く残る感動的なセリフの1つです。

2-3. 「ただみんなの幸せを守るだけだ」(トゥワイス)

登場巻 27巻
誰が誰に言ったか トゥワイス→ホークス
状況 ホークスとの戦闘中、仲間を守ろうとした場面

トゥワイスは、ホークスに裏切られ、仲間を危険にさらしてしまった自責の念に苦しみながらも、仲間の幸せを守るために最後まで戦い抜きました。ホークスに捕まろうとする寸前、自身の個性「二倍」を駆使して仲間を救おうとする姿には、敵ながらも強い情と覚悟がにじみ出ていました。

このセリフは、彼がヴィランである前に1人の仲間思いの人間であったことを象徴しています。ヒーローに近い理念を持ちながらも社会に居場所を得られなかったトゥワイスの切なさと優しさが詰まった名言です。

まとめ

『僕のヒーローアカデミア』に登場するヒーローやヴィランの名言には、それぞれの生き様や信念が色濃く反映されています。いずれも単なるセリフではなく、キャラクターが積み重ねてきた経験や葛藤を踏まえた、重みのある言葉ばかりです。

特に、ヒーローたちの言葉は「誰かを守る強さ」や「信念を貫く姿勢」を象徴し、読者に勇気を与えてくれます。一方で、ヴィランたちのセリフからは、社会の矛盾や痛みを抱えた視点が伝わり、単なる悪役では語れない深さが感じられます。

名言を通じて、キャラクターたちが持つそれぞれの正義や価値観に触れ、作品を味わってもらえれば幸いです。

※当記事は2025年6月時点の情報をもとに作成しています

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