「キングダム」屈指の異端の将軍として描かれる桓騎(かんき)。元野盗の首領から六大将軍にまで成り上がり、残虐非道な戦術と大胆な奇襲で数々の勝利を収めてきました。しかしその一方で、非情な戦いぶりから国内外で恐れられる存在でもありました。そんな桓騎の最期は、趙の名将・李牧との激戦の中で描かれます。仲間たちを次々と失い、無数の槍に貫かれながらも執念で李牧に刃を向け続けた姿は、多くの読者に強烈な印象を残しました。
当記事では、桓騎の死亡シーンが描かれた巻や話数、信が彼の死を悔しがった理由、史実での桓齮(かんき)の姿、そして彼の残した名言や強さの秘密について解説します。
1. キングダムの桓騎(かんき)の基本情報
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桓騎(かんき)は、元は大野盗団の首領でありながら、秦に仕え六大将軍にまで上り詰めた異色の将軍です。初登場は19巻、山陽攻略戦にて蒙驁(もうごう)の副将として活躍しました。
敵地を奪えば住民を虐殺し財を奪うなど、残虐非道な振る舞いで恐れられる一方、その独自の兵法と大胆不敵な戦略で数々の大勝を収めています。配下からは「おかしら」と呼ばれ、強烈なカリスマで慕われています。アニメ版では伊藤健太郎さんが声を担当し、映画版には2025年9月時点では未登場です。
2. 【ネタバレあり】キングダム・桓騎の死亡シーンは何巻何話?アニメは?
引用:集英社
桓騎の死亡シーンは、漫画「キングダム」第69巻752話「聖地へ」で描かれています。李牧の策にはまり包囲された桓騎は、無数の槍に体を貫かれながらも最後まで抗い、刃を李牧へ向けようとする執念を見せました。その壮絶な最期は読者に強い衝撃を与え、ファンの間でも大きな話題となっています。一方、アニメ版ではまだ放送されておらず、今後の展開が注目されています。
3. キングダム・桓騎の悲しき最期とは
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桓騎の悲劇的な結末は、散っていく仲間を背に李牧を目指す執念の進軍から始まり、やがて抗いきれない包囲の中で迎えます。以下の小見出しで時系列で簡潔に追います。
3-1. 仲間たちが死んでいく中で李牧の元へ向かう
宜安から肥下へと続く戦局で、桓騎軍は李牧の大軍に包囲され、仲間たちが次々と命を落としていきました。黒桜や厘玉といった腹心までもが無念の死を遂げ、配下の兵も次第に力を失っていく中で、戦局は完全に趙軍優位に傾いていきます。しかし、桓騎は決して屈せず、最後まで李牧に一矢報いることを諦めませんでした。
李牧本陣を突破するために放たれた最後の号令は、まさに彼の執念そのものです。仲間を失い、戦力差が明らかであってもなお、刃を李牧に届かせるため前進を続ける姿には、武将としての誇りと不屈の意志が強く刻まれていました。
3-2. 体に無数の槍が刺さり死亡する
李牧の本陣に迫った桓騎でしたが、趙軍の厚い防御を崩しきることはできず、全身を無数の槍が貫いていきます。深手を負いながらも決して歩みを止めず、血まみれの姿で敵陣を切り裂く様子は、まさに修羅のごとき迫力でした。その最期の瞬間、彼の脳裏には走馬灯のように過去がよぎり、愛する偲央(しお)との記憶が浮かびます。偲央を思い出すことで、桓騎の表情には冷酷な将とは異なる一面が映し出されました。
最後の力を振り絞って李牧に剣を突き立てようとしたものの、刃は直前で折れて届かず、そのまま息絶えます。恐怖と憎悪を背負いながらも、どこか人間らしい儚さを残した壮絶な最期は、桓騎という人物の魅力と悲劇を象徴する場面となりました。
4. キングダム・桓騎の死亡で信が悔しがった理由
桓騎の死に際して、これまで彼を拒絶してきた信が誰よりも悔しがったのには、いくつかの要素が重なっていました。主な理由は以下の通りです。
■桓騎を救えなかった無力感
桓騎の奇襲は李牧の守りに阻まれ失敗に終わり、桓騎は趙軍に包囲されました。信は「まだ生きている」と信じて助けに向かおうとしましたが、結局間に合わず救い出せませんでした。自分にもっと力があれば助けられたのではないかと感じ、強烈な無力感に苛まれました。
■桓騎の本心を理解してしまったこと
偲央から桓騎の過去を聞かされ、冷酷な武将という表の顔だけでなく、弱者を守るために苛烈な戦法を取った一面があると知った信。直後にその桓騎を失ったことで、彼が心の奥底では尊敬に値する存在だったと気づき、より深い後悔を抱くことになりました。
■悪行を正す機会を失ったこと
信は武将として桓騎の残虐なやり方をいつか正す覚悟を持っていました。しかし桓騎は敵に討たれ、自らの手で向き合う機会を失ってしまいます。「自分が正すべき存在を放置したまま死なせてしまった」という思いが、悔しさをさらに強めました。
5. キングダムで死亡した桓騎は史実でどんな人物だった?
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漫画「キングダム」で描かれる桓騎のモデルは、秦の将軍「桓齮(かんき)」です。史書「史記」によると、桓齮は始皇帝の時代に将軍として登場し、趙との戦いで武城や平陽を攻略するなど大きな戦果を挙げました。しかし、その略歴や出自については一切不明で、どのような人物であったかは分かっていません。
やがて宜安の戦いで趙の名将・李牧と激突し、「史記」では敗走したと記録されていますが、「戦国策」には李牧に討ち取られたとあり、最期については史料ごとに異なります。いずれにしても、この戦いを最後に歴史から姿を消し、子孫の記録も残っていません。つまり、桓騎は史実でも強烈な戦績を残した一方で、その人となりは謎に包まれたままの存在です。
6. 残虐非道な戦術の天才!桓騎の過去と強さの秘密
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桓騎は残虐非道な戦術で恐れられながらも、王騎に「化け物」と評されるほどの圧倒的な強さを誇りました。その力の裏には、壮絶な過去と深い怒りが隠されています。以下で詳しく解説します。
6-1. 王騎が化け物扱いする桓騎の強さ
桓騎は残虐非道な一面で知られていますが、その真価は戦術眼と戦闘力の高さにあります。元山賊として培った奇襲や待ち伏せといったゲリラ戦法を得意とし、討伐軍を何度も退けて無敗を誇った経歴を持ちます。その大胆で独創的な戦術は敵を翻弄し、時に大軍をも圧倒しました。
個人の戦闘力も高く、秦の六大将軍に匹敵する武勇を備えていたため、王騎からも「バケモノ」と称されるほど。国内外では残虐さばかりが注目されましたが、実際には圧倒的な軍才と武力が桓騎の最大の武器でした。
6-2. 桓騎の過去と怒りの理由
桓騎の冷酷で残虐な戦術の背景には、幼少期に味わった深い喪失と怒りがあります。彼は孤児として砂鬼一家に拾われ、偲央という女性と心を通わせましたが、不在の間に偲央は権力者の手によって拉致され、無残に殺されてしまいます。
この出来事は桓騎の心に深い傷を残し、同時に理不尽な権力に対する激しい憎悪を生み出しました。偲央を奪われた怒りと、守れなかった自分への怒りが、彼を「首斬り桓騎」と呼ばれるほどの残虐な武将へと変えてしまいました。その狂気じみた戦法は恐怖を与える一方、仲間を守るための手段でもありました。
7. キングダム・桓騎の名言
桓騎は残虐非道な将軍でありながら、数々の名言を残しています。皮肉や余裕を漂わせる言葉の裏には、彼の戦術家としての自信と信念が垣間見えます。ここでは代表的な3つを紹介します。
7-1. 心配すんな 全部上手くいく
秦の将軍・桓騎が、わずか80人の兵で3万人の敵陣に潜り込む作戦を前に、不安を漏らす部下へ放った一言です。常人なら絶望する状況でも、桓騎は余裕の笑みで「心配すんな」と言い切ります。残虐さゆえ異質な存在とされながらも、圧倒的な自信と胆力が部下を奮い立たせる姿はまさにカリスマ。多くの読者を痺れさせる名場面です。
7-2. 得意なんだよ 留守中にしのび込むのがな
黒羊丘の戦いで桓騎が放った一言です。敵将・紀彗の隙を突く奇襲の場面で使われたこの台詞は、彼の本質をよく表しています。正面から力で押すのではなく、敵の心理や油断を突いて勝利を収めるのが桓騎流。奇襲や待ち伏せといった戦術においては群を抜く才能を発揮します。桓騎が「盗賊上がり」と揶揄されながらも戦場で結果を残す理由が、この言葉に凝縮されています。
7-3. 俺のやってることはいつも完全勝利の結果につながっている
常人には理解できないほど残虐な戦法も、桓騎にとっては「勝利のための最善策」です。その自信に満ちた言葉は部下たちを圧倒し、疑念を抱いていた兵たちでさえ従わせる力を持ちました。結果として圧倒的勝利を収める姿は、まさに桓騎のカリスマ性を象徴する場面と言えます。
まとめ
桓騎(かんき)は、元野盗の首領から秦の六大将軍にまで上り詰めた異端の武将です。冷酷で残虐な戦術を駆使し、敵味方を震え上がらせる一方で、奇襲や心理戦を得意とする軍才により数々の大勝を収めました。その裏には、愛する偲央(しお)を奪われた過去から生まれた深い怒りがあり、彼の残虐性の根底となっています。
最期は李牧の策に包囲され、無数の槍に貫かれながらも李牧に刃を向け続ける壮絶な死を遂げました。桓騎はキングダムにおける最も魅力的で悲劇的な武将の一人と言えるでしょう。
※当記事は2025年9月時点の情報をもとに作成しています