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効果的な歌詞の覚え方|覚えられない・忘れる場合の対処法

効果的な歌詞の覚え方|覚えられない・忘れる場合の対処法

どれだけ練習しても歌詞を覚えられなかったり、途中で歌詞が飛んだりなど、頭に歌詞が定着しない人もいるでしょう。カラオケなどのプライベートでは歌詞を見ながら歌えますが、プロのボーカルでライブを開催する場合、歌詞を見ずに歌うことがほとんどです。

歌詞を覚えるには、いくつかのコツがあります。今回は、なかなか歌詞を覚えられない人に向けて、効果的な歌詞の覚え方を7つご紹介します。歌詞を覚えられない・忘れる場合におすすめの対処法も紹介するので、歌詞を覚えたい人はぜひ参考にしてください。

1.歌詞を覚えることにメリットはある?

歌詞を覚えることには、たくさんのメリットがあります。

バンドボーカルの場合、歌詞を見ないほうが客席からはかっこよく見えるケースがほとんどです。歌詞を見ずに歌えると譜面台を置く必要がないためステージがすっきり見える上、常に視線を前に向けていられます。また、目で歌詞を追う必要がなくなることで余裕が生まれ、表現力にも幅が出て、客席に向けて満足度の高いパフォーマンスを提供できます。

一般人が歌う場合も、歌詞を覚えることで記憶力を高められるメリットがあります。洋楽であれば、歌詞を覚えると英語力を高めるのにも役立つでしょう。リスニング能力の向上を図れる上に、曲とあわせて歌詞を覚えると単語や熟語のイメージを定着させやすく、語彙を増やせます。

2.効果的な歌詞の覚え方7つ

メリットがあると言っても、歌詞を覚えるのは簡単ではありません。どうしても歌詞を覚えられなかった・緊張から覚えたはずの歌詞を忘れてしまった経験がある人も少なくないでしょう。緊張で歌詞が飛ぶ経験は、プロでも起きうることです。

ここでは、効果的な歌詞の覚え方を紹介します。それぞれの方法を単独で使っても構いませんが、組み合わせて使うとより効果的に歌詞を覚えられることもあります。

2-1.繰り返し何度も聴く

歌詞を覚えるためには、同じ曲を繰り返し聴くのが効果的です。反復して曲を聴くことで、短期的な記憶が長期的な記憶に置き換えられるため、歌詞が定着しやすくなります。

歌詞を覚えるために曲を聴くときは、歌詞を覚えることに集中できる環境で聴くのがおすすめです。運転や料理など他の作業をこなしながら曲を聴いても、効果的に歌詞を覚えることはできません。できればイヤホンやヘッドホンを使い、集中して曲を聴きましょう。

2-2.パートやブロックを分けて個別に覚える

1曲丸ごと一度に覚えるのは難しいという人もいるでしょう。そのような場合は、曲のパートやブロックごとに分けて、個別に少しずつ覚える方法がおすすめです。曲を分けて覚えるときは、歌詞カードを見ながら取り組みます。

分け方は、Aメロ・Bメロ・サビと大きく分けても、1小節ずつに分けても構いません。少しずつ覚えた歌詞をつなげていくと、最終的には1曲分の歌詞を覚えられるようになります。

2-3.歌詞のストーリーを想像して覚える

単純に歌詞に出てくる言葉を暗記しようとしても、なかなか頭に入りません。歌詞のストーリー展開や情景を想像しながら歌詞と結びつけると、効率的に覚えられます。

歌詞とストーリーをセットで覚えておくと、ストーリーを思い出すことで歌詞もセットで思い出しやすくなります。各シーンの映像が浮かぶ程度までストーリーをイメージできると、歌詞をより効率的に覚えられるでしょう。

2-4.ボーカルなしの音源だけで歌う

ボーカルの入っていない音源を用意して、歌詞を見ずに歌い、歌詞を定着させる練習法です。音源にボーカルがないので、自分の歌声がはっきり聞こえる上、間違った部分や覚えていない部分が分かりやすくなります。歌詞が途中で思い出せなくなっても、最後まで歌詞を見ずに歌いきりましょう。

覚えていなかった部分や忘れていた部分は、歌詞カードを見ながらもう一度覚え直し、すべて覚えるまで繰り返し練習します。

練習用のボーカルなしの音源は、曲によっては市販されていることもあります。市販された音源が見当たらない場合は、スマホのカラオケ用アプリを使うのもおすすめです。アプリでボーカルの音を極限まで小さくすると、ボーカルなしの音源の代わりになります。

この方法ではメロディーラインなしで歌うため、歌詞を覚えながら音程やリズム感を整えることもできます。

2-5.歌詞を見ずアカペラで歌う

歌詞を見ずに、アカペラで歌って曲を覚えるのも1つの方法です。ボーカルなしの音源でも、演奏が歌詞を思い出すヒントになります。バックの演奏なしで歌うことで、ヒントが一切ない状態で歌詞を思い出す練習になります。

音源の代わりにメトロノームを使い、原曲と同じテンポで歌いましょう。ボーカルなしの音源を使う場合と同様に、間違った部分・覚えていなかった部分は歌詞カードを見て確認し、覚えるまで練習します。

2-6.紙に歌詞を書く

手を動かして歌詞を紙に書くことで、アウトプットとインプットが同時にでき、歌詞を覚えやすくなります。

文字にすると歌詞の意味を理解しやすくなるので、歌詞のストーリーを把握するのにも役立つでしょう。歌詞を紙に書くときは譜面に書かれた歌詞より、歌詞カードなど歌詞だけが書かれたものを参考にすると意味をつかみやすくなります。

2-7.歌詞を覚えるまでの期限を設ける

何事もダラダラと無期限で取り組むより、期限を設けて自分を追い込んだほうが早く覚えられるケースもあります。ライブやイベントなど曲を披露するタイミングがあれば、ライブ・イベントの当日を期限としましょう。特に予定がないのであれば、おおよその目安を決めます。バンドを組んでいない人も、カラオケに行く予定を入れるなどするとよいかもしれません。

期限を設けることで気持ちを切り替えられるだけでなく、計画的な練習ができるようになります。1曲あたり約2週間から1か月程度で覚えるのが一般的です。ただし、状況によってはより長くかかることもあります。ライブなどの予定が決まっている場合は、余裕を持って練習計画を立てましょう。

3.どうしても歌詞を覚えられない・忘れる場合の対処法

歌詞はしっかり覚えられるのがベストです。しかし、歌詞を覚える方法を試してもなかなか頭に残らなかったり、ライブやカラオケなどで人前に立つと緊張して歌詞が飛んだりすることもあります。歌詞を覚えられない・忘れてしまうといった場合でも、対策を用意しておくことで落ち着いて対応できます。

ここからは、どうしても歌詞を覚えられなかったり、忘れたりした場合の対処法を紹介します。

3-1.歌詞を見ながら歌う

歌詞が分からなくなって歌えなくなるよりも、歌詞を見て歌ったほうがよいという考え方もあります。カラオケであれば歌詞はモニターに映し出されるので、モニターを見ながら歌いましょう。ライブであれば、譜面台に歌詞カードをセットして見ながら歌っても構いません。

途中で歌詞を忘れたときは、落ち着いてモニターや歌詞カードを見ましょう。ただし、歌詞を見ると視線が下がりやすくなるので、声が通りにくくなるデメリットがあります。忘れただけの場合、常に歌詞を見るのではなく、確認する程度にとどめるのがおすすめです。

また、譜面台などを置くと演者と客席が遮られ、会場の一体感が損なわれます。譜面台を極力低くするなど、置き方や使い方も工夫しましょう。

3-2.ハミングで乗り切る

ライブでもカラオケでも、曲の流れや勢いを止めたくない場合、覚えていない歌詞や忘れた歌詞はハミングで乗り切りましょう。歌詞を覚えていない場合は、歌詞を覚えていない部分でハミングを入れる練習をしておくと、本番でも自然な雰囲気でハミングを入れやすくなります。

歌詞を忘れやすい人は、歌詞が飛んだらハミングで乗り切ると決めておくと、万が一のときにも対応しやすくなります。

まとめ

歌詞を見ずに歌えるほうが歌い手と聞き手を遮るものがなくなる上に、余裕を持てるため聞き手を見て歌えるなどのメリットがあります。カラオケで歌うときも、歌詞を覚えていればスムーズに歌えるでしょう。

歌詞を覚えたいときは、曲を繰り返し聴く方法がおすすめです。何度も曲を聞くことで長期的な記憶に置き換えられ、歌詞が定着しやすくなります。1曲が長いのであれば、パートやブロックごとに歌詞を覚えるのもよいでしょう。ボーカルなしの音源だけで歌ったり、アカペラで歌ったりする方法もあります。

どうしても歌詞を覚えられない・忘れてしまう場合は、歌詞を見ながら歌う、ハミングで乗り切るなどの方法があります。歌詞が飛びやすい人はハミングを活用すると、自然な雰囲気を演出できます。

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