オペラ座の怪人

「オペラ座の怪人」は、元々は1909年に執筆されたガストン・ルルー原作の小説である。この作品は何度も舞台化や映画化がされており、有名なものにロン・チェイニー主演の映画「オペラの怪人」や、アンドリュー・ロイド・ウェバーによるミュージカル「オペラ座の怪人」がある。また、1986年に初公開されたアンドリュー・ロイド・ウェバー版の「オペラ座の怪人」よりも10年早く公開されたケン・ヒル版の「オペラ座の怪人」も広く知られている。このケン・ヒル版の「オペラ座の怪人」が最初にミュージカル化された「オペラ座の怪人」であり、アンドリュー・ロイド・ウェバー版にも大きな影響を与えている。ケン・ヒル版「オペラ座の怪人」の初公演はイギリスのランカスターで1976年に行われた。ケン・ヒルは1984年に改訂版を製作、音楽を原作が書かれた時代のものに置き換え、より原作の世界観を忠実に再現した。この改訂版はイギリスではそれほど注目されなかったものの、1987年からのアメリカツアーで大きな評判を呼ぶことになる。そして1992年にはローレンス・オリヴィエ賞に新作ミュージカル賞、ミュージカル演出賞の2部門にノミネートされることとなり、ミュージカル演出賞を受賞した。日本での初公演は1992年で、その後2013年までに5度にわたって公開されている。